戸建て売却の諸経費とお手取り金額

query_builder 2025/10/06
ブログ画像


「4000万円で家が売れた!」はずが、手取りは3700万円?不動産売却に潜む”見えない経費”の正体

マイホームを売却するなら、誰しも「少しでも高く売りたい」と願うものです。しかし、もし4000万円という希望通りの価格で売れたとしても、その金額がそのまま銀行口座に振り込まれるわけではないことをご存知でしょうか。不動産売却には、意外と知られていない様々な経費、いわば”見えない経費”が存在します。
この記事を読めば、あなたが汗水流して築いた資産を守り、次のライフステージへスムーズに進むための『本当の数字』が見えてくるはずです。



1. 驚きの事実:4000万円で売れても、300万円以上が消える現実


最も衝撃的な事実からお伝えします。仮にあなたの家が4000万円で売れたとしても、様々な費用を差し引くと、最終的な手取り額は約3700万円になる可能性があります。つまり、300万円以上もの金額が経費として消えてしまうのです。

これは、売却益に対する税金(譲渡税)がかからないと仮定した場合のシミュレーションです。具体的にどのような費用がかかるのか、内訳を見てみましょう。
 印紙税: 1万円(売買価格が1000万円超5000万円以下の場合)
 仲介手数料: 138万6000円(売買価格4000万円の場合)
 登記費用: 4万円~8万円(住宅ローンが残っている場合の抵当権抹消や、引っ越し後の住所変更登記など)
 確定測量費: 35万円~55万円(必要な場合)
 解体費用: 100万円~150万円(古家を解体して更地で売る場合)
これらはオプションではなく、取引に付随する基本的なコストであり、計画の初日から資金計画に織り込む必要があります。ご覧のように、費用は予測可能な印紙税から、最も大きな割合を占める仲介手数料まで様々です。しかし、本当に予算を狂わせる可能性があるのは、次に解説する確定測量費解体費用といった、物件の状況次第で発生する費用なのです。
プロの視点から見ると、この『売却価格』だけを見て資金計画を立てるのが、最もよくある失敗のパターンです。



2. マンション売却にはない、土地・戸建て特有の「高額出費」


基本的な諸経費に加え、土地や戸建ての売却では、さらに複雑で高額な費用が発生する可能性があります。マンションの売却経験がある方でも、ここで思わぬ出費に驚くことがあります。特に高額になりがちなのが「確定測量費」と「解体費用」です。

確定測量費について これは、買主が安心して土地を購入できるよう、隣地との境界線を法的に確定させるための測量費用で、多くの場合、売買契約の条件として求められます。費用は35万円から55万円ほどかかり、専門家が指摘するように「土地を売る時は境界をはっきりさせるのが大事」という観点から、非常に重要です。
解体費用について 古家付きの土地を更地にして売る場合、解体費用が発生します。一般的な木造30坪の家でも100万円から150万円という大きな負担になります。 さらに怖いのは、想定外の追加費用です。解体作業中に「アスベスト」が使用されていたことが判明したり、「地中から過去の建物の基礎など埋設物」が発見されたりすると、その撤去費用が別途数十万〜数百万円かかるケースもあります。
ある売主の方が「思った以上に大きな費用になるんですね。想定外の出費もありそうで怖いです」と漏らしたように、これらの費用は売却計画全体を大きく左右します。この売主の不安は、重要な点を浮き彫りにしています。仲介手数料は計算可能ですが、測量や解体といった物件固有のコストこそが、売却における最大の金銭的な不確定要素となるのです。



3. 知らないと大損?天国と地獄を分ける「譲渡税」の知識


諸経費の中で最も金額が大きくなる可能性があるのが、売却益に対してかかる「譲渡税」です。これには、知っているだけで安心できる「良いニュース」と、知らないと大変なことになる「注意すべきニュース」があります。

良いニュース ご自身が住んでいた自宅を売却する場合、「3000万円の特別控除」という制度を利用できます。これは、売却益から最大3000万円を差し引けるという非常に強力な特例です。そのため、ほとんどのケースで譲渡税はかかりません。
注意すべきニュース これまで見てきた費用が手取り額を削っていくものだとすれば、予期せぬ税金はあなたの資金計画そのものを根底から覆しかねません。これこそが、最も注意すべき「見えない経費」です。 特に**「親から相続で得た土地」や、購入時の契約書を紛失して「取得費が不明な物件」**を売却する場合、3000万円の特別控除が適用されず、譲渡税が非常に高額になる危険性があります。
この税金の知識があるかないかで、手取り額が数百万円単位で変わることも珍しくありません。まさに天国と地獄を分ける、売却計画における最重要ポイントの一つと言えるでしょう。



4. 結論:見るべきは「売却価格」ではなく、あなたの「手取り額」


ここまで見てきたように、不動産売却には様々な経費がかかります。だからこそ、私たちが本当に目を向けるべきなのは、表面的な売却価格ではありません。

だから売却を考える時は売却価格ではなくてお手取り金額をしっかりと把握することが大切なんだよね。
なぜ手取り額がそれほど重要なのでしょうか。それは、売却にかかる費用が、売る人や物件の状況によって全く異なるからです。仲介手数料のように計算できるものもあれば、測量や解体のように必要かどうかが物件による費用、そして税金のように売主の状況で大きく変わる費用もあります。
「4000万円で売れた」という事実よりも、「3700万円が手元に残った」という現実の方が、あなたの未来にとってはるかに重要なのです。成功する不動産売却の鍵は、この手取り額から逆算して計画を立てることにあります。



まとめ


不動産売却では、4000万円で売れたとしても、仲介手数料や測量費、税金といった様々な経費が差し引かれます。特に土地や戸建ての場合は、マンション売却にはない高額な費用が発生する可能性があることを覚えておきましょう。

これら複雑な費用を正確に計算し、本当の手取り額を知るための最も確実な方法は、信頼できる不動産会社に相談することです。専門家であれば、あなたの物件の状況に応じた正確な資金シミュレーションを作成してくれます。
最後に、この記事を読んだあなたに問いかけます。 「あなたの不動産、売却価格だけでなく『本当の手取り額』を計算したことはありますか?」



----------------------------------------------------------------------

ハウスドゥ蒲生駅前

住所:埼玉県越谷市蒲生茜町19-1井上ビル1F

----------------------------------------------------------------------