【第4回】遺言書に書けること・書けないことを事例で解説!(全10回シリーズ:家族を守るための「遺言書」講座)

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■ はじめに:「遺言書には何を書いてもいい」は間違い!

「遺言書って、好きなことを書いていいんでしょ?」
→ 残念ながらそれは誤解です。

遺言書には書けること・書けないことが法律で決まっているんです。

実際、「これを書いたつもりだったのに、全く効力がなかった…」というトラブルが後を絶ちません。

今回は、遺言書に書けること・書けないことを具体的な事例とともにわかりやすく解説します。




■ 遺言書に書ける「主な内容」とその効力


民法では、遺言書に書ける内容が主に13種類と定められていますが、一般の方に関係が深いのは以下の6つです。




① 財産の分け方(遺贈・相続分の指定)


  • 「自宅は長男に相続させる」

  • 「預金は次女に全額渡す」

→ OK!遺言のもっとも基本的な使い方です。




② 相続人の廃除・廃除の取消


  • 「長男は勘当した。相続させない」
    → 可能ですが、家庭裁判所の審査が必要になります。



③ 認知(婚外子を認知する)


  • 「A子を私の実子として認知する」
    → OK。ただし、書き方に法的ルールがあります(認知届と併用が安心)。



④ 遺言執行者の指定


  • 「この遺言の執行は、司法書士〇〇に委任する」
    → OK!専門家の指定で相続手続きがスムーズに。



⑤ 未成年後見人の指定


  • 「私が亡くなった場合、娘の後見人を妹に任せる」
    → OK。未成年の子どもがいる場合は大切です。



⑥ 祭祀承継者の指定(お墓や仏壇の管理)


  • 「〇〇家の墓と仏壇は長女〇〇に継がせる」
    → OK。ただし、義務は発生しないので要注意。




✔ 補足:感謝の気持ちやメッセージも書ける!

  • 「家族のみんなへ、感謝しています」

  • 「人生を楽しく過ごせました。ありがとう」

→ これらは「付言事項(ふげんじこう)」として記載できます。
法的効力はありませんが、家族の心を癒やすとても大切な内容です。




■ 遺言書に書けないこと・効力がないこと


いくら気持ちを込めて書いても、法的な効力がないこともあります。
「書いても意味がない」「かえってトラブルになる」例を見てみましょう。




× ① 遺産を渡さないよう強要する内容


  • 「次男が反対したら、全財産を放棄させる」
    → ❌ 無効。誰に相続させるかは自由ですが、相手の行動を制限することはできません。



× ② プライバシー・人格権を侵害する内容


  • 「妻が再婚したら、相続権を取り消す」
    → ❌ プライバシーの侵害に該当し、無効とされる可能性あり。



× ③ 法律で定められていない制度を使う内容


  • 「長男に家督を継がせる」
    → ❌ 現在の日本の法律では“家督制度”は存在しません。



× ④ 相続人以外の人に「相続させる」と書く


  • 「近所のAさんに土地を相続させる」
    → ❌ 相続できるのは相続人だけ。相続人以外には“遺贈する”と書くのが正解!



× ⑤ 罰や脅しのような表現


  • 「遺言に逆らった者には一切財産を与えない」
    → ❌ 強制力なし。かえって家族の反発を招くだけです。



■ よくある質問(Q&A)


Q. ペットの世話について書いてもいい?
→ ✅ 書けます!「○○に飼育を託す」「そのために○○円を遺贈する」といった形でOK。
※法的拘束力は薄いため、信頼できる人への依頼が前提。





Q. 海外の資産について書いても有効?
→ ✅ 書けます。ただし、海外の法律との関係もあるため、専門家のサポートが必須です。





Q. 自分で書いた感謝の手紙も一緒に入れていい?
→ ✅ もちろんOK。むしろ遺言書と一緒に「想い」を伝えることが大切です。




■ 書くときのチェックポイント


  • ✅ 法律で許された内容だけを書いているか?

  • ✅ 相続させる・遺贈するなどの言葉を正しく使っているか?

  • ✅ 自分の想いも、付言事項でしっかり残しているか?



■ まとめ:ルールに沿って、あなたの想いを「カタチ」に


遺言書は、ただ書くだけで安心…ではありません。
ルールに従って、正しく、明確に書くことが大切です。

そして、家族への想いも一緒に残すことで、単なる「財産の分け方」から「感謝と絆を伝える手紙」に変わります。





■ 次回予告【第5回】

📘 「こんな場合どうなる?再婚・内縁関係・相続人なしの遺言トラブル」
複雑な家族関係で起こりやすい、リアルな遺産争いを事例付きで解説します!





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