■ このシリーズについて(全10回)
このブログシリーズでは、「遺言書って必要?」「書き方は?」「どの種類を選べばいいの?」といった疑問に答えながら、
遺言書で大切な人を守る方法を、わかりやすく、実例を交えて解説していきます。
■ はじめに:「うちは関係ない」と思っていませんか?
「うちは家族仲もいいし、財産もたいしてないから遺言書なんていらないよ」
そう思っている方はとても多いです。
ですが、実際には遺産トラブルの多くは「普通の家庭」で起きています。
遺言書がなかったことで、家族が争い、関係が壊れてしまった…
そんなケースは決して珍しくありません。
■ 実際にあった!遺言書がなかったことで起きたトラブル事例
● 事例①:兄弟が絶縁。空き家も放置状態に…
越谷市に住むAさん(68歳女性)は、2人の息子に恵まれました。長男は地元で独立し、Aさんと同居。次男は県外で結婚し、別に暮らしていました。
ある日、Aさんが急死。遺言書はありませんでした。残されたのは築30年の一戸建てと、預金約400万円。
Aさんの遺産をどうするかで、兄弟の意見が対立。
長男「おれが同居して介護もしてたんだから、家はおれのもんだろ」
次男「でも遺産は法律で半分ずつって決まってるじゃないか。家を売って、半分にしようよ」
感情がもつれ、兄弟は絶縁。家は売れず、5年経っても空き家のまま。
■ 遺言書があれば、この争いは防げた
もしAさんが**「自宅は長男に、預金は次男に」**と遺言書に書いていたら、兄弟は争うことなく、スムーズに相続ができていたかもしれません。
つまり、**遺言書は「争いを防ぐための最強の道具」**なのです。
■ 遺言書って、そもそも何?
遺言書(いごんしょ)とは、自分が亡くなったあとに「誰に」「どの財産を」「どのように渡すか」を書いた法的に有効な書類です。
たとえば、こんなふうに使えます。
「自宅は妻に残したい」
「長女には預金を、長男には不動産を」
「子どもはいないが、介護してくれた姪に財産を渡したい」
など、あなたの意思をハッキリと残すことができるのが、遺言書です。
■ 遺言書がなかったらどうなる?
遺言書がないと、財産は**法律で決まった「法定相続分」**に基づいて、相続人全員で「どう分けるか」を話し合うことになります(これを「遺産分割協議」といいます)。
● 例:夫が亡くなった場合の相続人
妻(配偶者):2分の1
子ども(2人いる場合):各4分の1ずつ
この「分け方」はあくまで目安であり、実際には話し合いで決めなければなりません。
しかし、ここで多くのトラブルが起きます。
不動産はどう分ける?売る?誰が住む?
生前にお金をもらっていた人はどうする?
遠方にいる相続人が納得しない
など、感情と権利がぶつかって、話が進まないことも多いのです。
■ 遺言書のメリット3つ
① あなたの意思を確実に伝えられる
誰にどの財産を渡すか、自分の想いを形にできます。
② 相続人のトラブルを未然に防げる
遺産の分け方が明確なので、揉めるリスクを減らせます。
③ 手続きがスムーズに進む
話し合い(遺産分割協議)が不要なケースもあり、相続手続きが早く進みます。
■ 特に遺言書が必要なケース5選
次のような方は、遺言書の作成を強くおすすめします。
● 子どもがいない夫婦
→ 夫が亡くなると、相続人は「妻」と「夫の兄弟」。
→ 遺言がないと、妻が家を売らなければならないことも…
● 再婚・連れ子がいる家庭
→ 前妻の子ども、今の妻との子どもがそれぞれ相続権を持つと、分配で揉めやすい。
● 内縁関係や同性パートナー
→ 法律上の婚姻関係がないため、パートナーには相続権なし。
→ 遺言書で明記しないと、財産は渡せません。
● 特定の人に多くの財産を残したい
→ 介護してくれた娘に多めに渡したい、息子に事業を継いでほしいなど、事情に合わせて配分できます。
● 自宅など分けにくい財産がある
→ 不動産は「誰が相続するか」を明確に決めておくことが大切です。
■ よくある質問(Q&A)
Q1:遺言書があれば、すべて思い通りにできるの?
→ ある程度は可能ですが、相続人には「遺留分(いりゅうぶん)」という最低限の取り分が保障されています。
たとえば「全財産を長男に」と書いても、他の相続人から「遺留分をよこせ」と請求される可能性があります。
Q2:お金が少なくても遺言書は必要?
→ はい。財産の大小よりも、「トラブルを防ぎたい」という気持ちが大切です。
家1軒・預金300万円でも、十分もめごとの原因になります。
Q3:相続人が1人しかいない場合も必要?
→ その場合でも、手続きをスムーズにするために遺言書が役立つことがあります。
また、将来の変化(再婚・養子など)を見越して準備しておくのも安心です。
■ まとめ:遺言書は“家族へのラブレター”
遺言書は、単なる「お金の話」ではありません。
家族が将来争わないように、あなたの想いを残す手紙なのです。
亡くなったあとの家族関係を守るために──
そして、大切な人が困らないように──
遺言書は、早いうちに準備しておくのがベストです。
■ 次回予告【第2回】
📘 「自筆?公正証書?秘密証書?3つの遺言書の違いと選び方」
「どんな形で残すのがベストなのか?」
次回は、3つの遺言書の種類とメリット・デメリットを徹底比較します!
ハウスドゥ蒲生駅前
住所:埼玉県越谷市蒲生茜町19-1井上ビル1F
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