【第7回】生前贈与と相続の違いとは?賢く使い分けて節税につなげよう

query_builder 2025/07/07
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本記事は全10回構成の【相続の基本シリーズ】の第7回です。
「もしも」に備えるために、家族の未来を守る情報をわかりやすく解説していきます。





📚 本シリーズの構成(全10回)

1.相続ってそもそも何?誰が何をもらえるの?

2.「争族」になる前に!遺産分割の基本とトラブル回避法

3.相続人がいない?わからない?戸籍の調べ方と“相続人不存在”の対処法

4.遺産分割協議書の書き方と注意点

5.相続放棄・限定承認の判断と具体手続き

6.相続税ってどうやって決まるの?しくみと節税の基本をやさしく解説

7.生前贈与と相続の違いとは?賢く使い分けて節税につなげよう(←今回)

8.相続でよくある失敗と対策10選

9.公正証書遺言のすすめと具体的事例

10.遺言・家族信託と後見制度の違いと併用メリット



第1章:生前贈与と相続、どう違うの?


まずは、生前贈与と相続の違いについて整理してみましょう。

項目

生前贈与

相続

発生時期

生きている間に行われる

亡くなった後に自動的に発生する

手続き

贈与契約書を作成して明示的に渡す

相続人が法定どおり、または遺言書に従って取得

税金

贈与税がかかる

相続税がかかる

主な制度

年間110万円の非課税枠など

基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人)

コントロール

受け渡しを自由にコントロールできる

原則として法定相続分に従う

▶ 簡単に言えば…

  • 生前贈与:あげる人が元気なうちに、自分の意思で財産を渡す

  • 相続:亡くなった時に、自動的に家族が財産を受け取る



第2章:生前贈与のメリットとデメリット


生前贈与にはメリットもあれば、注意点もあります。

<メリット>

 1.自分の意思で、誰に何を渡すか決められる

  • 「長男に家を、長女に現金を」など、自由に設計可能

 2.相続税対策になる

  • 計画的に少しずつ贈与することで、相続時の課税対象を減らせる

 3.受け取る人が早くから使える

  • 子どもや孫が結婚・出産・住宅取得などで資金を活用できる

<デメリット>

 1.贈与税が高い場合がある

  • 年間110万円を超えると贈与税がかかる(後ほど税率を解説)

 2.3年以内に死亡すると相続税の対象になる

  • 「駆け込み贈与」は節税にならないことも

 3.受け取る側でトラブルになることがある

  • 「兄ばかり贈与されていた」と、後から不満が出ることも



第3章:相続で注意したいポイント


相続は「亡くなった後の財産の引き継ぎ」です。自動的に発生するものですが、以下の点で注意が必要です。

■ 相続人の把握が難しいケースがある

被相続人(亡くなった人)に前妻との子どもがいたり、認知した子がいる場合、法定相続人が複数にわたる可能性があります。
→ 事前に「相続関係図」や戸籍でしっかり確認することが重要です。

■ 相続税の申告が必要なケースと不要なケースがある

相続財産の合計が「基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)」以下なら、申告不要です。
たとえば、相続人が3人なら:
3,000万円+600万円×3人=4,800万円
→ 相続財産が4,800万円以下なら原則として税金はかかりません。

■ 遺産分割協議がもめやすい

遺言書がない場合、相続人全員で「遺産分割協議」をしなければなりません。
兄弟間で意見が食い違うと、協議が長期化したり、家庭裁判所での調停になることも…。




第4章:贈与税の仕組みと税率


贈与税は、財産を「もらった人」が支払う税金です。特に以下のポイントを押さえておきましょう。

■ 年間110万円まで非課税

1月1日〜12月31日までに受け取った贈与の合計が110万円以下なら、申告不要&非課税です。

【例】
父から100万円、祖母から5万円 → 合計105万円 → 贈与税なし

【注意】
父から100万円、母から50万円 → 合計150万円 → 40万円に贈与税がかかる!

■ 贈与税の速算表(一般贈与)

課税される価格

税率

控除額

200万円以下

10%

0円

300万円以下

15%

10万円

400万円以下

20%

25万円

600万円以下

30%

65万円

1,000万円以下

40%

125万円

1,500万円以下

45%

175万円

3,000万円以下

50%

250万円

3,000万円超

55%

400万円

【例】
贈与額が500万円の場合
→ 500万円 × 30% - 65万円 = 85万円の贈与税!




第5章:相続と贈与、どちらが税金的にお得?


多くの方が気になるのは、「相続」と「贈与」、どちらのほうが税金的に有利か?という点です。結論から言えば、ケースによります。以下のような考え方が参考になります。

■ 基礎控除を最大限使える相続は、有利な場合が多い

相続税には「基礎控除」があります。

例:相続人が2人の場合
3,000万円+600万円×2人=4,200万円まで非課税

一方、贈与は年間110万円しか非課税枠がありません。
そのため、財産が少ない場合は相続の方が有利なケースが多くなります。

■ 財産が多い場合は、生前贈与で“分散”させるのが有効

財産が1億円を超えるような家庭では、生前から毎年110万円ずつ複数の相手(子や孫など)に贈与することで、相続財産を減らしていけます。

【例】
父(財産1億円)→ 毎年子と孫3人に110万円ずつ贈与
→ 年間440万円ずつ圧縮可能
→ 10年で4,400万円を非課税で移転できる




第6章:非課税制度の使い方(教育資金・住宅資金・結婚資金)


贈与税には、特別な非課税制度が用意されています。うまく使うことで、数百万円〜1,500万円まで非課税で贈与ができます。

① 教育資金の一括贈与(1,500万円まで)

  • 子や孫が30歳になるまでに使う教育費を一括贈与できる制度

  • 領収書の提出など、使途が証明できれば非課税

  • 使いきれなかった分は課税されることもある

② 結婚・子育て資金(1,000万円まで)

  • 結婚式費用、引越し、妊娠・出産、保育園代などに使える

  • 使える期間は20歳〜50歳の間(2023年以降縮小予定)

③ 住宅取得資金の贈与(最大1,000万円)

  • 子や孫がマイホームを建てたり買う時に、親から援助できる制度

  • 住宅の性能や契約日により、上限が変動

  • 必ず住宅ローン控除などとセットで確認を



第7章:生前贈与の落とし穴・よくある失敗例


失敗1:名義だけ渡しても「贈与」とみなされない

例)父の銀行口座から子の口座に100万円を振り込んだ
→ でも通帳と印鑑は父が管理していた
→ 実態が「贈与」でなければ、税務署に否認される可能性あり

失敗2:7年以内の贈与は相続財産に加算される(2024年以降)

例)死亡の3年前に、長男に300万円贈与していた
→ 相続税の計算時にその300万円も含める必要あり!

失敗3:贈与したことを家族が知らず、トラブルに

→ 他の兄弟から「なんであの人だけ贈与されてるの?」と不満が出る
→ 生前に「財産一覧」や「遺言」を作っておくのが望ましい




第8章:生前贈与と相続の節税シミュレーション


ここでは、実際の数字を使って「生前贈与を行った場合」と「何もしなかった場合」の相続税の比較をしてみましょう。




■ 事例1:財産が7,000万円ある父が亡くなったケース


【条件】

  • 相続人:子2人

  • 財産総額:7,000万円(不動産3,000万円、預金4,000万円)

  • 生前贈与なし

【相続税の計算】

  • 基礎控除:3,000万円+600万円×2人=4,200万円

  • 課税対象:7,000万円−4,200万円=2,800万円

【相続税(速算)】

  • 子2人で1,400万円ずつ相続と仮定

税率15%、控除50万円
→ 各自:1,400万円×15%−50万円=160万円
→ 合計:約320万円



■ 事例2:10年前から、毎年子2人に110万円ずつ贈与していた場合(2024年以降に相続発生と仮定)


【条件】

  • 相続人:子2人

  • 財産総額(生前贈与前):7,000万円

  • 生前贈与:10年前から毎年子2人に110万円ずつ(年間合計220万円)

  • 相続発生:2024年1月1日以降(相続開始前7年以内の贈与加算が適用される期間)

【計算のポイント】

  • 年間110万円の基礎控除内での贈与なので、贈与税はかかっていません。

  • ただし、相続開始前7年以内に行われた贈与は、相続財産に加算されるため、相続税の計算対象となります。

    • 改正後:相続開始前7年以内の贈与が加算対象。ただし、7年間のうち、3年超7年以内の贈与については、総額100万円までは加算対象外となる特例があります。

【ステップ1:生前贈与によって減少した財産額の把握】

  • 10年間で子2人に非課税で移転した合計額:110万円 × 2人 × 10年 = 2,200万円

  • 相続発生時の財産総額(生前贈与分を引いた額):7,000万円 − 2,200万円 = 4,800万円

【ステップ2:相続開始前7年以内加算額の計算】

  • 仮に相続が現在(2025年7月)発生したとすると、2018年7月以降の贈与が加算対象です。

  • 相続開始前7年間の贈与額:110万円(1人あたり) × 2人 × 7年 = 1,540万円

  • このうち、3年超7年以内の贈与で加算対象外となる100万円(※2024年1月1日以降の贈与から適用される特例)を考慮します。

    • ただし、今回のケースは10年前から毎年贈与しているため、贈与税が課されていない贈与は全額加算対象となります。これは、暦年贈与の非課税枠を利用したものであっても、相続税の計算上は持ち戻しの対象となるためです。

    • したがって、今回のケースで加算される贈与額は、死亡前7年以内に行われた贈与の全額(1,540万円)となります。

    • ※重要な補足: 2024年1月1日以降の贈与について、相続開始前7年以内の贈与のうち3年超7年以内の贈与については、その合計額から100万円が控除されます。しかし、このシミュレーションの目的は生前贈与の節税効果を示すことにあるため、ここでは分かりやすさを優先し、一旦この100万円控除を考慮せずに進めます。より詳細な計算ではこの控除を適用します。

【ステップ3:相続税の課税対象額の計算】

  • 現時点の財産額:4,800万円

  • 相続開始前7年以内の加算額:1,540万円

  • 相続税の課税対象となる財産総額:4,800万円 + 1,540万円 = 6,340万円

【ステップ4:相続税の計算】

  • 課税対象総額:6,340万円

  • 基礎控除:4,200万円

  • 課税遺産総額:6,340万円 − 4,200万円 = 2,140万円

  • 課税遺産総額2,140万円を子2人で分割(各自1,070万円と仮定)

    • 税率15%、控除50万円

    • 各自:1,070万円 × 15% − 50万円 = 160.5万円 − 50万円 = 110.5万円

    • 合計:110.5万円 × 2人 = 約221万円

✅ 生前贈与を活用したことで、相続税が320万円→約221万円に軽減!




第9章:専門家に相談すべきタイミング


相続や生前贈与は、自己判断で進めると後からトラブルになりやすい分野です。以下のようなケースでは、必ず専門家に相談をおすすめします。

タイミング

相談相手

理由

生前贈与を始めたいとき

税理士

贈与契約書の作成や税務申告の相談ができる

遺言の作成を考えている

司法書士・弁護士・行政書士

法的に有効な遺言書の作成をサポート

家族内で財産の分け方でもめそう

弁護士

トラブルを避ける助言や調整役に最適

相続税がかかるか不安

税理士

相続税の試算や節税アドバイスが得られる

不動産を含む相続がある

不動産会社(ハウスドゥ蒲生駅前など)

売却・評価・登記変更など多岐にわたる手続きに対応可能



第10章:まとめ|生前贈与と相続をうまく使い分けて、財産を守ろう


ここまでのポイントをまとめます。

  • 相続は、亡くなった後に発生し、基礎控除で税金が抑えられる

  • 生前贈与は、自由にコントロールできるが、贈与税に注意

  • 年間110万円の非課税枠は、計画的に使えば大きな節税効果がある

  • 住宅や教育・結婚資金の特例は、上限も大きく積極的に使いたい

  • ただし、形式的な贈与は税務署に否認されるおそれあり

  • トラブル防止と節税の両立には、専門家の助言が欠かせない




いまやっておくべき「3つの行動リスト」

✅ 家族会議で財産の棚卸しをしてみる
✅ 税理士・司法書士に一度無料相談してみる
✅ 必要に応じて「贈与契約書」を残す癖をつける





無料相談はこちら

相続や生前贈与のことでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。

👉ハウスドゥ蒲生駅前 無料相談フォーム

次回(第8回)は「相続でよくある失敗と対策10選」です。

実際のトラブル事例をもとに、どうすれば回避できるか?を詳しく解説していきます。どうぞお楽しみに!



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ハウスドゥ蒲生駅前

住所:埼玉県越谷市蒲生茜町19-1井上ビル1F

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