【第6回】相続税ってどうやって決まるの?しくみと節税の基本をやさしく解説

query_builder 2025/07/07
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※本記事は全10回構成の【相続の基本シリーズ】の第6回です。
「もしも」に備えるために、家族の未来を守る情報をわかりやすく解説していきます。





📚 本シリーズの構成(全10回)

1.相続ってそもそも何?誰が何をもらえるの?

2.「争族」になる前に!遺産分割の基本とトラブル回避法

3.相続人がいない?わからない?戸籍の調べ方と“相続人不存在”の対処法

4.遺産分割協議書の書き方と注意点

5.相続放棄・限定承認の判断と具体手続き

6.相続税ってどうやって決まるの?しくみと節税の基本をやさしく解説(←今回)

7.生前贈与と相続の違いとは?賢く使い分けて節税につなげよう

8.相続でよくある失敗と対策10選

9.公正証書遺言のすすめと具体的事例

10.遺言・家族信託と後見制度の違いと併用メリット




第1章:そもそも相続税ってなに?


「相続税(そうぞくぜい)」とは、亡くなった方(被相続人:ひそうぞくにん)から財産を受け取るときにかかる税金です。

たとえば、こんな場面を想像してみてください。


【事例①】お父さんが亡くなり、家や預金を引き継ぐ場合

  • 亡くなったお父さんの財産:

    • 自宅(土地と建物):評価額3,000万円

    • 銀行の預金:1,200万円

    • 株式:800万円

    • 合計:5,000万円

  • 相続人:お母さんと子ども2人(合計3人)

この場合、引き継ぐ人たちは相続税がかかるかもしれません。

でも、すべての相続に税金がかかるわけではないのです。





第2章:相続税がかかるかどうかは「基礎控除」で決まる


相続税には「基礎控除(きそこうじょ)」という仕組みがあります。
これは「この金額までは税金がかかりませんよ」という免除枠のことです。

【基礎控除の計算式】
3,000万円 + 600万円 × 相続人の人数

つまり、相続人が3人なら、

→ 3,000万円 + 600万円 × 3人 = 4,800万円

この4,800万円を超えた分だけ、相続税の対象になります。


【事例①の続き】

財産の合計は5,000万円
→ 基礎控除は4,800万円
→ 差額の200万円が「課税対象」となります。




第3章:どんな財産が相続税の対象になるの?


相続税がかかる財産には、次のようなものがあります。

財産の種類

説明

現金・預金

銀行の口座にあるお金

土地・建物

自宅や賃貸物件など

株式・投資信託

証券会社に預けてある資産

生命保険

一定額を超えると課税対象

自動車や貴金属

高額なものは対象になることも



【注意点】借金があっても相続対象に!

相続は「財産」だけでなく「借金」も引き継ぎます。
プラスの財産からマイナスの負債を引いた“正味の遺産額”が、相続税の対象です。




第4章:相続税はいくらかかる?税率と計算方法


相続税は「もらう金額」によって税率が変わります。これを「超過累進税率(ちょうかるいしんぜいりつ)」といいます。つまり、もらう額が大きいほど税率も高くなる仕組みです。





■ 相続税の税率早見表(2024年時点)

課税される金額(もらった額)

税率

控除額

1,000万円以下

10%

0円

3,000万円以下

15%

50万円

5,000万円以下

20%

200万円

1億円以下

30%

700万円

2億円以下

40%

1,700万円

3億円以下

45%

2,700万円

6億円以下

50%

4,200万円

6億円超

55%

7,200万円




【事例②】相続税の具体的な計算例

例:長女が相続した金額:3,000万円
→ 税率15%、控除額50万円

相続税の計算式:
3,000万円 × 15% - 50万円 = 450万円 - 50万円 = 400万円

このようにして、一人ひとりの取得金額に応じた相続税が計算されます。




第5章:知っておきたい控除制度(配偶者・未成年者・障がい者 ほか)


相続税には「特別な控除」もたくさんあります。

(1)配偶者の税額軽減

配偶者(たとえば妻)が財産を相続する場合、最大1億6,000万円まで非課税になります(または法定相続分までは非課税)。

→ 夫が亡くなり、妻が8,000万円相続した場合 → 相続税は0円

(2)未成年者控除

未成年の子が相続した場合、**1年につき10万円 ×(20歳−年齢)**の控除があります。

→ 15歳の子が相続 → 10万円 ×(20−15)= 50万円控除!

(3)障がい者控除

障がいのある方が相続する場合も、最大200万円以上の控除があります。




第6章:節税対策ってどんな方法があるの?


相続税対策には、大きく3つの柱があります。

(1)生前贈与

「相続」ではなく「生きているうちに」財産を渡す方法です。
年間110万円までなら贈与税がかかりません。

→ 子どもが3人いれば、毎年330万円まで非課税で贈与できる!

(2)生命保険を活用

生命保険の「死亡保険金」には、500万円 × 相続人の数の非課税枠があります。

→ 相続人が3人なら、1,500万円までは相続税がかからない!

(3)不動産活用(アパート建築・賃貸)

現金よりも「不動産」の評価額は下がる傾向があります。
たとえば、土地の評価額が市場価格の70%前後になる場合もあり、節税効果が出やすいです。




第7章:申告と納税の手続き・期限は?


相続税の申告は、亡くなった日から10ヶ月以内に行う必要があります。
遅れると「無申告加算税」や「延滞税」がかかるので要注意です。





【相続税申告の流れ】

  1.財産の調査(不動産・預金・保険など)

  2.評価額の計算(路線価や時価)

  3.控除や特例の適用判断

  4.分割協議書の作成

  5.税務署に申告

  6.相続税の納付(現金または延納・物納)




第8章:失敗しやすいポイントと対策


  • 「申告しなくていいと思ってた」→ 財産調査が不十分だった!

  • 「不動産評価を間違えた」→ 路線価や建物の減価を見落とし

  • 「遺産分割が終わらず申告できなかった」→ とりあえず法定相続で申告も可能



第9章:専門家に依頼すべき?費用の目安は?


■ 依頼先と相場(あくまで目安)

専門家

主な役割

費用目安

税理士

評価・申告書作成

20万~50万円程度

司法書士

相続登記

5万~20万円

行政書士

書類の整理

3万~10万円

財産が5,000万円以上ある方や、不動産が複数ある場合は、税理士への依頼がおすすめです。




第10章:まとめとチェックリスト


相続税の対策は、「生前からの準備」と「正しい評価」がカギです。


✅ チェックリスト

  • □ 財産の内容を把握していますか?

  • □ 相続人の人数を確認していますか?

  • □ 不動産の評価を調べましたか?

  • □ 特例や控除が使えるかチェックしましたか?

  • □ 申告期限をカレンダーに記録していますか?






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